スタッフブログ

2023.11.01

お口の中に原虫が

あっという間に11月。。

・・・・というセリフをつい先日吐いたような気がするのですが、気のせいでしょうか・・・。

1年が猛スピードで駆け抜けている気がします。

さて、11月は当院の年間キャンペーンでラストのスケーリングキャンペーンが行われます。当院に通われている方はお馴染みのキャンペーンですね。

良い歯(11.8)にかけて、そして綺麗な歯で年を越せるように。という狙いがあり11月に行っているのですが、歯周病は進行してしまうと根元の歯が溶けてしまい、スケーリング(歯石除去)をしても綺麗な歯を残してあげられない結果となってしまいます。

歯周病になりやすい犬種(チワワ・トイプードル・ダックスなどの小型犬)は特に気をつけてみてみましょう。

コチラ↑は6月のスケーリングキャンペーンで処置をした子のお写真です。

上のお写真の子は重度歯周病のため、奥の歯はほとんど抜けてしまいました。(そのためアフターのお写真がありません・・・)

 

下のお写真の子は歯肉炎がひどくなる前にケアに来てくれたので見事にビフォーアフターが撮れました。

ビフォーがコチラ↓

一番汚れがつきやすいとされている裂肉歯にしっかり汚れがついています。

裂肉歯は、口唇をしっかり上げないと見えにくい歯なので、汚れに気づきにくい歯でもあります。

 

ちなみに、スケーリングのアフターがこちら↓ 見事にピカピカな歯になりました!

表面の汚れはもちろん、大事なのは歯周ポケットの隙間にある汚れをしっかりと掻き出して綺麗にすることです。

空気に触れている部分にいる細菌よりも、空気のない環境にいる細菌(嫌気性菌といいます)が悪い影響を与えるため、麻酔をかけてしっかり処置を行うことに意味があります。

人間でも歯医者さんのウィーン!!という音には恐怖を覚えますが、わんちゃん・猫ちゃんは事情を飲み込めない分、シラフで処置が行われると一層恐怖を感じてしまいます。

また、歯周病が進行してしまうと、顎の骨が溶けて脆くなってしまうため、顎を骨折してしまったり、上顎洞から鼻の方にまで穴が貫通して鼻の方にまで炎症を起こしてしまったり、歯石を取るだけに止まらず、抜歯の後に色々な処置が必要になってしまいます。それ以前に歯周病菌が全身状態に悪影響を及ぼすため、歯周病の処置が遅くなればなるほど麻酔をかけるリスクも上がってしまいます。

毎日歯磨きをしている人間でさえ虫歯になったり歯周病になることがある中で、まして何度も歯磨きができないわんちゃんが歯周病になるリスクが高いのは当然のこと。

それでも、「何としてでも頑張って歯磨きをやらなければ!!」と無理をして行おうとすると、わんちゃん自身も“歯磨き=嫌なこと”という図が出来上がってしまうので、お家での歯磨きが難しい場合には無理をせず、歯磨きペーストを舐めてもらうところからスタートしたり、飲み水に混ぜるタイプの口腔ケア用品だったりデンタルガムを上手に使いながら、まずは無理なくできる範囲のケアを維持していくことをお勧めします。(どんなケア用品があるかは院長またはスタッフまでご相談いただければご紹介いたします)

 

わんちゃんの口腔内の問題は、わんちゃんだけの問題ではなく、スキンシップをとる同居のご家族様全員の健康にも影響してしまうため、この機会に今一度飼われている子のお口のチェックをしてみてください。

目の下の部分が腫れている・鼻水が多くなってきた。などの、お口以外の部分の症状も、歯の問題から発生していることがありますよ。

さて、この上下の動画は歯周病になったわんちゃんの口腔内の菌の様子です。

スクリュー状に激しく高速回転をしている螺旋菌がたくさん確認できます。

菌以外にもトリコモナスという原虫(アメーバのようなもの)が蠢いているのも確認できます。

画面中央のモコモコ動いているのがトリコモナスです。

トリコモナスは、飛沫・唾液などを介してうつりますが、モノを介してもうつりますし、水分のある場所では数日生息できる原虫です。

歯周病に罹患しているわんちゃんのお口の中からは高確率で検出されます・・・。小さいお子さんやご高齢の方など、免疫力の低下した方がご家庭にいらっしゃる場合は特に要注意です。