スタッフブログ

2019.06.10

マヌカハニーでデンタルケア?

前回からの続きのお話。。。

(前回のお話はこちら

 

マヌカハニーは、ニュージーランドに生息するマヌカの木の花の蜜から取られた蜂蜜で、抗菌・殺菌作用の強い蜂蜜であり、マヌカ自体も現地の言葉で“復活の木”と呼ばれているそうです。

マヌカハニーの何が有効なのかというと、“メチルグリオキサール”(MGO)という特別成分。

このMGO値が高いほど抗菌・殺菌作用が高いマヌカハニーとなります。

写真ではボケてしまっていますが、左下・右下に表記されているUMF(ユニーク・マヌカ・ファクター)も MGOと同様、メチルグリオキサールの数値の高さを表しています。

健康維持だけならUMFが10以上(MGOは263以上)、抗菌・殺菌・抗ウイルス対策ならUMFが15以上(MGOは514以上)のものを選ぶといいと言われています。

もちろんこの数値が高ければ高いほど効果的ですが、それと同時に高価にもなってきます💦

値段や効果の他、味にも若干の違いがあり、数値の低いものはより一般的な蜂蜜の味に近くすっきりとしていますが、数値の高いものは若干の苦味・・というか、お薬らしいお味がします。

 

『できるだけ天然のもので口腔ケアしてあげたい・・。』という方は、このマヌカハニーを指サックに乗せて歯茎をマッサージしてあげることをご提案します。

マヌカハニーは歯肉炎だけでなく、悪玉菌増殖を抑制してくれる効果もあるので、胃腸の調子が弱い子にも使えます。

 

『マヌカハニーって、歯肉炎に良いとは言っても、甘いものだからそれで虫歯にならないの???』と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、虫歯を起こすのは主に酸の産生をする2糖類のスクロースであり、マヌカハニーの主成分である果糖ブドウ糖は虫歯の原因になりにくいとされています。

ワンちゃんは虫歯(歯のう蝕)自体少ないのですが、人の虫歯の原因となるミュータンス菌はマヌカハニーの摂取により増殖が抑えられたという研究結果があるそうです。

 

マヌカハニーは抗菌活性力の他にもビタミンミネラルアミノ酸を豊富に含む栄養価の高い食材であるため、食欲のない子、口内炎で食べたくても食べられない子、下痢しがちで栄養を効率よく摂取できていない子などには、葛湯を作って冷めたところにマヌカハニーを加えて舐めさせてあげるのもいいのではないでしょうか?(食べたがらない子には歯茎に擦り込むように与えます)

 

もちろんマヌカハニー自体、一般的な蜂蜜と比べて高価であるため、購入するのには少し抵抗あるかな・・?という方も、これは人間にも動物にも使えるので(もちろん1歳未満の子には与えてはいけませんが・・)、ご家族全員の体調管理に。と1家族1ポットと考えて使われるのもいいのではないでしょうか。(食べるだけでなく、シャンプーにマヌカハニーを入れて保湿力アップのシャンプーすることもできますよ。)

 

私はよく生活の木さんで購入させていただいていますが、生活の木のスタッフさんも、冬場乾燥して喉を痛めがちな時はUMF18を、普段使いの時はお手軽なUMF10UMF15を・・というように使い分けているとおっしゃっていました。

 

歯周病は放置すると、歯周ポケットが深くなりすぎて鼻の方まで穴が開いたり(口鼻漏管)、下顎が骨折するほど歯が溶けたり、歯周病菌の毒素が心臓や腎臓、肝臓など内臓にまで影響を与えてしまうので、“歯だけの問題”と侮ってはいけません。

そして何より、その口の中の細菌は、一緒に住むご家族の健康にも影響を与えます

免疫の弱い小さいお子さんやご高齢のご家族がいる場合、また、普段は健康であっても体調を崩してしまった時のことを考えると、普段からワンちゃん・猫ちゃんのお口の健康を考えてあげることがとても大切だとわかります。

 

前回の記事と今回で、歯磨きグッズについてお話いたしましたが、大切なのは、どうか悪くなる前に対処してあげてください。ということです🙇‍♀️ できてしまった歯石・なってしまった歯周病には、進行は抑えられたり多少の改善はあっても、完全には良くなりません。

一番悪さをする菌は、歯周ポケットの奥底の・空気がない状態でも増える、いわゆる嫌気性菌と言われるものなので、もしも聴診・血液検査上問題がなければ麻酔下でしっかり歯石を除去してあげることをお勧めします。

麻酔をかけることのリスク。は確かにご心配かと思いますが、放置して歯周病が悪化し、本格的にオペ対象の状態になってしまった場合に、内臓にまで影響が及んでおりさらに麻酔のリスクが上がっている。という場合もあります。

 

また、麻酔をかけないでやってほしいという要望もありますが、麻酔をかけずに処置すると、恐怖心でトラウマになってしまったり、歯周ポケットまで処置できなかったり、お互いが怪我をする場合があるのでお勧めはしていません。

 

『うちの子の歯の状態はどうかしら?』 『普段お口の中を見せてくれないからわからないなぁ。』 『歯ブラシの仕方もこの記事だけじゃ良くわからない。。』という方は、ご相談だけでもご来院いただければと思います😌