スタッフブログ

2019.09.05

医食同源

まだ日中は暑さが残っていますが、ジリジリとうるさかった蝉の鳴き声もすでに聞こえなくなり、日が落ちてからのお散歩時にはコオロギの鳴き声が草むらから響いてくる季節になりました。

 

気がつけばもう9月ですものね!

 

月が変わってしばらくは、カルテや検査用紙に書く日付に戸惑います。うっかり8月・・と記入してしまうこともしばしば(^_^;)

 

それにしても今年も残すところあと3ヶ月なんですね…  先日テレビで『来年のおせちのご予約』の声を聞き、耳を疑うほどびっくりしてしまいました。

 

今月は運動会や動物フェスタなどのイベントが多く、臨時休診がちょくちょくありますので、ご来院前にホームページのカレンダーをご確認いただければと思います。

 

暑ければ暑かったで、寒かったら寒かったで、体調に注意。といってしまうところですが、やはり寒かったところ急に暑くなったり、暑かったところ急に寒くなったり。。という季節の変わり目は特別体調管理に注意を払いたいところです。

 

人間は「寒くなったなぁ。」と感じればパーカーを1枚多く羽織ったり自分で調整できますが、動物たちは衣替えをしたり、自分から温かい食べ物を食べたり飲んだりすることもできないので、気温差に適応することは実は人間以上に負担になっているかもしれません。

 

そんな時期は、胃腸に不調をきたす子が多く来院されます。

 

秋は自律神経が乱れやすく、夏の暑さでたまった疲れから胃腸に負担がかかりやすく、消化不良により下痢・嘔吐といった症状が出やすくなります。

消化がうまくいかないと、腸へ運ばれた未消化の食物が抗原として腸を刺激し食物アレルギーの症状が強く出ることもあります。

 

そんな時期、胃腸が弱い子は水分を多く摂れるようにしたり、消化の良いご飯に切り替えてみるなど、病気になる前に配慮してあげると負担が軽くなります。

 

お水はぬるま湯。あまりお水を飲みたがらない。という子の場合はササミの茹で汁を少し添加したり、気が向いた時にすぐに飲める場所複数に水飲み場を設置してあげる工夫を。

お水の器も、陶器を好む子もいればガラス製のものが好きな子など、器の素材にこだわりのある子も実は多いので、ご自宅のワンちゃん・猫ちゃんの好みはどんなものなのか把握しておくと良いと思います。

 

高さも、床より少し高い位置の方が飲みやすいので、台の上に置いてあげるなど工夫してあげると良いでしょう。

 

食欲が低下している子には、以前ブログでも取り上げましたが、甘酒は体調管理にとても良い食材。

しかし糖分カロリーが多いので、多くはあげられないこと・腫瘍や糖尿病のある子には控えた方が良いなど、いくつか注意点はあります。

 

おすすめは、茹でて細かくした野菜を与える時に甘酒を小型犬ならティースプーン1杯、中型犬ならカレー用スプーン1杯ほどを目安に入れてあげると腸の調子を整えてくれるお手軽手作り食になります。

もちろん甘酒は砂糖・酒粕の入っていない、米麹100%のものがおすすめです。(酒粕を使った甘酒はアルコールが含まれているのでワンちゃん・猫ちゃんには与えないよう気をつけてください)

 

寒くなってくると、色々な甘酒がスーパーに陳列されるようになりますが、それぞれで甘さ・麹の粒の食感・飲みごごちが違うので、数年前から甘酒にはまっている私は新しいものを見つけるたびに購入して試しています。(朝の忙しい時間・寝起きで食が進まない子供達に気軽に栄養を与えるためにも甘酒は大活躍するアイテムです。)

 

年一回、アリオの岩手フェアで売られる遠野のあまざけが個人的にマイベスト甘酒だったのですが、つい最近飼い主さんからいただいた甘酒がそれに匹敵orそれを超えるくらい美味しくて、早速休診日にそのお店にお出かけして甘糀を追加で買ってきました(o^^o)

麹のつぶつぶもプルンプルンで飲み心地よく、家族用にお湯で割ったり・豆乳で割ったり・卵焼きや肉じゃがの砂糖の代わりに入れたりして取り入れています。

 

医食同源と言われるように、病気と戦うためには、バランスが良く&美味しいと思える普段の食事がとても大切です。

全ての病気に対しては言えませんが、栄養をしっかりと摂って十分な休息が取れていると、少しの体調不良も自分の免疫で戦い・回復することができます。

 

病気になってから・・では、飼い主さんも忙しい毎日の中、なかなか病院に連れてくる時間が取れず、症状が悪化してしまうこともあるため、体調を崩す前から普段の食生活に工夫をしてあげると飼い主さんにとっても、ワンちゃん・猫ちゃんにとっても負担が少なく過ごせます。

ぜひご家庭でも季節の変わり目の食生活は特に注意し、腸活してみてはいかがでしょうか。